ゆるふわコンサルタントの日常

設計エンジニアから業務コンサルタントに転職、その経験談や仕事術を綴ります。

コンサルはお客さんの悩みを知っておくことが大事!エンジニアの悩みとは?

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どうも、業務コンサルタントのT(@T14764)です。

コンサルタントは、お客さんの悩みを理解しておくことがお客さんからの信頼に繋がります。業務コンサルの僕の場合、そのお客さんとは設計エンジニアです。

幸い、僕は前職で設計エンジニアをやっていたので、悩みは誰よりも理解しているつもりです。しかし一般的には、エンジニアが何をやっているのか、また何が大変なのか謎が多いと思います。図面を書いているイメージはあるかも知れませんが、大変さはやったことがないし、よく分からないというのが一般的だと思います。

そこで今回は、設計エンジニアの仕事イメージをお伝えしつつ、僕が実感した仕事での大変さを解説します。単純に「へぇ、知らなかった。勉強になった」と思っていただくことも本記事の目的の1つですが、コンサルとして、お客さんの仕事の大変さをこのくらい具体的に知っておきたい、というレベルの一例にもなるのではというのがもう一つの趣旨であり目的です。

 

ちなみに設計エンジニアの業務概要は、過去に仕事紹介記事の中で書いたので、そちらを参考にしていただければと思います。今回はもう少し具体的な話をしますので。

 

t14764.hatenablog.com

 

ちょっと理系的でマニアックな内容も混ざっていますが、出来るだけ分かりやすい形で書いたつもりです。肩肘張らずに「へぇ、そうなんや。」くらいの気持ちで読んでいただければと思います。

あと、最後に嬉しいお知らせもあります。今回は盛り沢山です。

 


目次

 

 

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エンジニアの大変さについて

1. 求められる品質レベルが高い

エンジニアは「技術仕様」という数字目標を達成することが存在意義です。そうなると当然、数字を正確に扱う必要があります。

特に重要な仕様となると、ゼロコンマいくつのレベルで数字を追い込む必要があります。往々にして出せる性能のギリギリの数字が目標になっていることが多く、そのあとちょっとの差を詰めるのに、非常に時間がかかります。数字は誤魔化しが効きません。

エンジニアの方であればこの感覚を分かっていただけるものと思いますが、そうでない方からすると、なぜそんな時間がかかるのか、その仕様になぜそんなに拘っているのかが分かりづらいものです。これは、重要度の基準が異なるためです。その結果、エンジニアでない方がメーカーの経営者になると、技術仕様を満たさない製品が世に出るリスクが高くなります。(もちろん全ての経営者がそうではないです。)

実際、最近ちょくちょくニュースになりますが、様々な工場で品質管理が甘く、無資格検査員による検査をしていることが発覚し問題になっています。これも、その会社の数字に対する拘りが薄いことが関係していると考えています。(もちろん、要因はそれ以外にもありますが。)「ちゃんと検査せずとも品質良いし、バレなければ問題無いっしょ。ちょっとぐらい仕様を満たさずとも、問題無いっしょ」の精神だったのだと想像します。

また、うっかりして間違った数字を仕様書など公的な文書に記載してしまうと、それがそのまま製品として世に出てしまうこともあります。もちろんそうならないように、エンジニアのセルフレビューや、しっかりしたダブルチェックプロセスを確立する義務がありますが、それでも人間の手で設計している以上ゼロにはできません。

このようなリスクが高いので、エンジニアは、正確な仕事をすることがとても重要になりますし、そういう方々の集まりであるということです。

 

 

2. 時間との戦いになる

どんな仕事でも、時間は最も重要な資源で、不足しがちなものです。

中でもエンジニア(特に初心者)は、予測不能なトラブルに見舞われることがままあります。そうなっても基本的に納期は変わらないので、どうなるかと言うと、急にあたふたしないといけなくなります笑。

トラブルとは、工場での製品製造中に発生する故障や、技術仕様未達などです。トラブル発生時は、大量生産している場合特にですが、他製品への影響を最小限にするため、解決するまで全ての製品の製造を止めることが一般的です。つまり、もし納期までに余裕が無い場合、解決に時間がかかってしまうと、その時間がそのまま納期遅延になってしまうのです。

このシビアな状況の中で、自分の作業がダイレクトに納期へ影響してしまう職種は、エンジニアを置いて他に思い浮かびません。

また、できるエンジニアほど、数々のプロジェクトや製品を同時並行的に手掛けていることが多いです。必ずや何かしらのトラブル対応に追われている、と言っても過言では無いでしょう。(どんなに優秀なエンジニアであっても、人間ですので、トラブルをゼロにするのは不可能です。)

 

 

3. 五感で感じられないものを扱う(場合もある)

僕は前職で、無線通信機器の設計をやっていました。無線通信機器とは、スマホwi-fiルーターのようなものを想像して下さい。これらは五感では感じられない「電波」を扱う機器です。

考えるに、五感で感じられないものって世の中にそんなに無く、電波はかなり特殊なものだと思います。他にあるんですかね、思い浮かばないです。

それを扱わないといけない時点で、この後の説明を読まずとも、大変さを分かっていただけるでしょうか笑。

マニアックですが、もう少し詳細を説明します。無線通信機器設計では、どんな電波が飛ぶのか想像する必要があります。想像の世界という意味では、それはもはやファンタジーです笑。具体的には、いかに電波の強さを適切にし、綺麗な通信ができるような電波の通り道にするかを考えます。渋滞を起こさず、出来るだけスムーズに車が流れるように、高速道路の形を設計するようなイメージです。

高速道路だったら分かりやすいのですが、電波は目に見えず音も聞こえないので、どういう通り道にすれば仕様通りの電波になるかを考える(想像する)のはとても難しいです。経験して分かったことですが、電波の設計というのは、半分理屈、半分直感で決まります。一言で言うと、アートの世界です笑。ですので、経験がモノを言います。

もちろん計測やシミュレーションにより、どんな電波が出るのかを知ることはできます。ただ、それに対しどう設計を変えればどのくらい良くなるのか、は式だけで計算できるものではありません。電波は音と同じく空気中を伝わっていくので、周りの空気状態によっていくらでも性質が変わってしまうからです。

そこに通信の「つ」の字も知らないで飛び込んだので、最初は電波って何?な状態であり、全く訳が分からなかったです。(自己紹介でも書きましたが、僕は大学時代、全然別の分野を専攻していました)更に典型的な理系人間なので、理屈で理解できないことはあまり得意ではありません。特にそれが仕事となるとなおさらです。

無線設計は、何か問題が起こった時に次のアクションを考えようにも、前述の通り半分はアートであり周囲の環境状態で性質が変わってしまうので、色々試しにやってみるくらいしか選択肢が無いのです。逆に言うと、なぜ上手くいったのかもよく分からない。結果、ずっと仕事に手応えを感じられず(目に見えないだけに)、最終的に、通信機器設計に苦手意識を感じるまでになってしまいました。

ですので、僕はスマホルーターの設計をしている方を問答無用に尊敬します笑。

 

 

まとめ

長くなりましたので、最後にまとめておきます。僕が実感したエンジニアの大変さとして、以下3点を挙げました。

 

1. 求められる品質レベルが高い

2. 時間との戦いになる

3. 五感で感じられないものを扱う(場合もある)

 

エンジニアはこの辺りに常に気を遣いながら、忙しい毎日を過ごしています。

このように、お客さんは、何をやらなければならず、そんな中で何に悩みながら日々を過ごしているのか、具体的にイメージした上でコンサルすることが、信頼や成果に繋がります。僕らコンサルタントは、そこを意識し、少しでも楽に、そしてクリエイティブな仕事をしてもらえるよう、日々知恵を絞っています。

 

 

おまけ:祝20記事とSmart News掲載

最後におまけです。

まず、今回で記念すべき20記事達成です。おめでとう自分!先週まで風邪とインフルエンザで中断していましたが、無事再開できて良かった!

そして、追加で嬉しいことが。どうやら前回のマニアックな記事が、Smart Newsに載ったようです。(いわゆるスマニュー砲!)

 

t14764.hatenablog.com

 

結果、1日のアクセス数が普段の10〜100倍になり、初の3桁達成しました!(右端のバーを見て下さい)

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※合計アクセス数の少なさに関しては、そっとしておいてあげて下さい笑

謎なのが、この記事以外にも少ないながらもSmart News経由でアクセスがあること。なぜ??Smart Newsには上記記事しか載っていないはずです。というか、そもそも記事自体見つけられなかったのですが。

あと、なぜSmart Newsに載ったのか調べてみたのですが、結果分かりませんでした。SNSで盛り上がったかというと無風状態ですし笑、ブログに掲載して数日経過後なので時間も経っています。・・・謎です。あと、これはよく言われていますが、掲載されたからと言って、特に読者数が増えたりはてなスターが付いたりという効果は無さそうです笑。

いずれにせよ、インフルで低下したモチベーションも、Smart Newsという幸運の女神様の思し召しでプラスになったので、引き続き頑張って更新を続けて行きます。

次なる目標は30記事です。皆様の反応を見て(というか前々から思っていましたが)、今後は今回のようなエンジニアの話よりも、もう少しコンサル寄りの記事を増やしていく予定です。

 

以上、今回はここまでです。また次回。